このタイプのAUTOBAHNは暫くぶりのリリースとなり、しかも黒以外のカラーとなると初めてなので反応はとてもよく、既に色、サイズによっては欠け始めているようでとてもありがたいことです。一番初めのAUTOBAHNが出た時にCITERAを知らない方もいると思うので、その当時のメルマガをおさらいしておきましょうか。過去のAUTOBAHNのメルマガはこちら。もちろん知らなかった方でもおさらいが必要ない人もいるでしょうから、リンクに飛ばなくても問題ないです。
なのでサラッと触れておきましょう。
そもそもAUTOBAHNとは、みなさんご存知のドイツのスピード無制限区間が設けられた高速道路のこと。その標識になんとなくジャケットのカットが似ているので、その様なアイテム名にしました。なのでアイテム名は後付けなわけで、アウトバーン(これはドイツ語発音で英語だとオートバーン)の標識から着想を得たカットではありません。
発音のことに触れたので脱線しますが、日本人は割と本国の発音によせますよね。A.P.C.はアーペーセー、HERMESはエルメス、AUTOBAHNはアウトバーンと。律儀ですね。英語圏の米と英の方々は自国の発音で言っています。エーピーシー、ハーメス、オートバーンなんて感じで。これを日本でやると、ちょっと恥ずかしく思えてしまう風潮がありますよね。「え?知らないの?」なんて言われそうな。まあどちらも正解でも不正解でもないので全く良いのですが、なんとなくそんな変な圧力を感じてしまう、それが日本です。
さてさて、そんなことはよくて……。
今季リリースしたアウトバーンは以前のものよりも生地が薄く目が荒い、というとあまり良い響きではないですが、光に透かせばあちら側がうっすら見えるくらいです。かと言って、着ていて後ろから光があたれば身体のラインが透けるか?といえばそんなことはありませんのでご心配なく。人が着ている時は光と影の具合で他人から見て「みっともない透け具合の服」にはなりません。そんな生地なので、これからの時期にはとても良いでしょうね。特にパンツは夏でも通気を感じられて快適ショーツに匹敵する快適具合なのではないかと。もちろんショーツには敵いませんが、アツアツの蒸れ蒸れにはならないでしょう。吸湿速乾に優れた生地構造でもあるので尚更です。
その上ストレッチも効いていますので、ナイスミドルの怠惰な身体にも優しいわけです。シルエット的には、ウエストから太腿にかけてはゆとりもあり、裾にかけて絞られているので着用感以上にスリムに見えるシルエットですから、ラクチンで洒落た装いになっています。雑な表現で申し訳ないですが、なんと言ってもウエストがゴムっていうのは楽で仕方がないわけです。そこに生地のストレッチも効くっていうのだから、そりゃもう家着くらいに楽なわけです。ジャケットは家着とはなりませんけど、まあ夏のエアコンガンガンな室内ではカーディガンの代わりにってのも十分いけますので。
今回は、パンツにノーマルのものとクラシカルなトレーニングスタイルのデザインの2パターンを用意したので、使い分けるなんていうのもいいかと思いますし、ノーマルの方はリッチな家着ってことにするのも良いかと思います。パッと見デザインの方に飛び付きますけど、後になるとノーマルのも欲しくなるというのが人間の性ですね。デザインは短距離でノーマルは長距離って感じで、後からぐいぐい追い上げてくる。そんなマーケティング的手法です。いやいやウソですよ、そんないやらしい考えではなくデザインされたものが得意ではない人もいるだろう、と思ってノーマルも用意しただけですから。確かに僕はアメリカのスポーツ企業のマーケティング手法を学び、その後「マーケティング・ディレクター」という肩書きを持っていたこともありますが、そんなこととは関係なく本当にノーマルタイプが必要な方もいる、と思ったから作っただけです。CITERAはザ・ファッション・ブランドではありませんので。
人間も進化をすればする程綻びが出てくるというか、人間の元々の能力や特性に限界や問題があるので世の中も混乱するのも当たり前かなと考え、最近の日々を消化していますが、様々な人種や宗教に個人の私利私欲も混ざれば、そりゃ世界はうまくやっていこうなんていうのはただの理想なわけで、あっちこっちで混乱しますわな。確かにそれは悲しみや怒りが山積みとなって残念な結果しか残しませんが、それがあっても私たちの時は止まらずに刻まれ続ける。
生きるとはそういう非情で残酷なものでもあるのです。しかし、我々人間はそれに苦しめられるだけではなく、それを上回る程の喜びや楽しみを持っています。それは人それぞれ違いますが、共通するのはその喜びや楽しみで得た快感度、科学的に言えば脳内のドーパミンとかアルファ波の出具合とかでしょうか、それをいかに出し続けるか。それが最も大切なことなのではないかと。家族や友人、物や事からそれを得続ける。そして自分も他人にどれだけそれを与えられるか。それに尽きると思います。
全くAUTOBAHNと関係ない話になりましたが、そうでもありませんよ。AUTOBAHNだってそれを手にした誰かに喜びや楽しみを作っているかもしれませんし、直接的に作らなくてもそういったシーンで着られていた、とか。そういった場面に関われただけでもCITERAに関わる私たちは幸せです。ですので、AUTOBAHNを手にしたそこのあなた、これを身に付け楽しいと思えるシーンに出会ってください。良い気候があなたを待っています。