昨年訪れたベルリンに関するトリップレポート。
昨今の外資の流入により街は変わりつつあるとのことだが、
まだまだ街のいたる所で
ヨーロッパの持つ長い歴史に触れることがきる
興味深い都市。
ベルリンの街並。
建物のデザインがとても良く思える。
通りごとに統一された住宅街の感じも良いが、
大きな集合住宅の、個性的でありながらも景観を乱さない
美しく格好いいデザインに目がとまる。
丸みを持ったパステルカラーのものや、
80年代の輸入高級ステレオの様なデザインのものもあったり。
どれを見ても、そのダイナミックさにとても興奮する。
そして何より目を惹かれるのが、
その集合住宅のトップフロアにあるペントハウス。
何か特別感があり憧れてしまう。
建物のオーナーが住んでいるのかどうかは不明だけれど、
もしチャンスがあれば住んでみたいものだ。
ベルリンの中心から少し右下に位置するクロイツベルクという街。
友人が住んでいることもあり、ベルリン滞在中よく足を運んだ。
友人いわく、「昔のベルリンの雰囲気が残る街」とのこと。
どことなく廃墟の様な影のある建物が点在したり、
通りや公園にならず者達がいたりと、
昔のベルリンを知らなくともその雰囲気を感じとることができる。
そしてトルコ人街でもあるこの街では、
安くて味のよいトルコ料理を出す店が沢山ある。
川沿いには移民によるマーケットもあり、
日本では見慣れない食べ物や生地といった
生活に関わる品も豊富に見ることができ、
知らない文化に触れられることがとても楽しい。
しかし楽しいことばかりではなく、考えさせられる面もある。
中世を思わせる橋を渡ると
かつて東西を隔てた壁が現れ、今も影を落としている。
時間軸を狂わされながらこの国の歴史に直接触れたことで、
人として何か課題を与えられたような気がしてならない。
そのクロイツベルクから近いところに、
テンペルホーファー・フェルトという大きな公園がある。
公園と言っても、
第二次世界大戦中に軍が空港として使っていた場所を
そのまま解放した施設。
特に遊具などはなく「果てしなく広い場所」といった具合。
ランニングやサイクリングなどにはいいが、
徒歩で公園内をうろつくのは危険そうだ。
途中でトイレに行きたくなっても手遅れになるほど広いので、
入り口付近を少し散歩する程度に留めておくべき。
遠くに見える建物は空港の建物なのだが、
現在は移民の人たちに解放されているとのこと。
訪れた街の人たちが
普段どんなものを食べているのかを知ることが、
その国を理解するための一番手っ取り早い方法だと思っている。
唯一身体に直接入れるものだからだ。
知識というより、身体が感覚的にその国を理解してくれる気がする。
そこでまず行ってみたのは、シャルロッテンブルク地区にある
地元の人たちが通うフードマーケット「ロガキ」。
ここはランチタイムになると、
近所のサラリーマンなどが昼食をとりに押し寄せ、
大変混雑するのだそう。
肉、魚、総菜、加工食品などがきれいに陳列され、
規律正しいドイツ人の性格が現れている。
言葉が通じなくとも、指差し一つで食べたいものを選べる手軽さも
よそ者にはありがたい。
現地の人に混じって
豚の血のソーセージや野菜の酢漬けを食べれば、
強く真面目な気分になり、
哲学的な話でもしたくなってくる…というのは言い過ぎか。
街を歩いていて気になるのは、
建物の全体像だけでなく、その建物に付随する細かいもの。
建物のエントランスやアプローチの造りはとても気になる。
そしてその周囲にあるサイン。
ヨーロッパは特にそういったものが良く見える。
色、形、デザインどれも素晴らしく、
できることなら持って帰ってしまいたい程だ。
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