PRODUCT STORY

Entries by Naoki Ei, the Director/Designer of CITERA

 

みなさん、こんばんわ。
CITERAのメルマガにはお知らせメインのものと、アイテムに関する読み物系のものと2種類あります。
そして、今回のメルマガはその読み物系の方になります。
これまで藪から棒に冒頭から商品に関することを乱暴に書いたりしていたので、少し丁寧に始めてみました。





今回はQUARTER BAGというアイテムに関する内容です。
昨年にもこちらのアイテムをリリースしましたが、それは冬ということもあり黒のスエードを使ったものにしました。
既に売り切れていたのですが、購入の希望もあったのでAmazonに預けてあるものを引き戻し、残りはごく僅かですがサイトに再入荷させました。






そして今期はそのシルバーのものです。
牛革の表面をシルバーに加工したものになるのですが、派手に見えながらも使うとしっくりきます。
持ってみると逆にこのくらい派手な方が良いかも?なんて気になってくるものです。
多分これがバックパックとか大き目のショルダーバッグとかなら派手さが目立ってしまうとことろでしょうね。

自分でもシルバーカラーのアイテムなんてこれまで作ったことがなかったので少々不安がありましたが、1stサンプルが上がって肩にかけた時点でその不安も吹っ飛びました。
「あ、これいいじゃん」て。




表革で表面をシルバーに加工しているので、防水とまでは言いませんが多少濡らしても拭けば大丈夫ですし、止水ファスナーや、内側には摩耗に強く撥水性のあるCORDURA® RIPを使っていますので、雨の日だったり日々手荒にガンガン使ってもらっても良いと思います。

何よりシルバーに加工した革でかっこいいと思っているのは、使い古した頃に所々シルバーが剥げてきて下地の色が出てきた時。
とても雰囲気のあるものになります。
どちらかというとその方が高級感も出てくることがありますし、何より「自分のもの」感も一層ましてとても愛着のあるものになる。




革のバッグって洋服に比べるとなかなか自分のものになりにくいと思っていて、育てる時間が必要になる。
デニムもそうですが、短くて半年くらい使ってやっと馴染み始めてくる。
毎日使えばもっと早いけど、なかなか毎日なんて使えないから結局半年~1年してやっと表情が自分のものっぽくなってくる。



なので僕の場合、こういうサイズのバッグは小物入れとしてメインバッグに忍ばせバッグの中で揉ませたり、サテライトバッグとしていつでも使える様にして、使用感が少しでも進む様にしています。
旅行の時には必ずトランクに投げ込み街歩きのお供にしている。
「こいつと一緒にあそこに行った」とか後になって想い出になったりもすれば愛着もひとしお。
革だから長持ちするだろうし、何歳になるまで一緒にいるのだろう?なんて考えてみたり。



できれば物は長く使いたいと思って選ぶ様にしている。
だから自分で作るものもそうあるべきだと考えている。
耐久性はもちろんだけど、デザインや使い勝手も長く使われるためには必要となる。
そういうものを作るのは本当に難しい。
だから古くてより価値が上がったものは本当にすごいものだと思う。
それを作った人たちは誇らしい気持ちだろう。

今の時代そういうものを作るのはとても難しいし、世の中の流れに反しているのかもしれない。
しかし「いいものしか残らない」と、あのみうらじゅん先生が言っている。
あれだけふざけた人が言っているのだから、そうに違いない。
「だから僕のものは残らない」とも言っている。
とはいえ、確実に人々の心に氏の存在は刻まれている。
CITERAも人の心に刻まれる存在になるべく、チームとユーザーのみなさんと共に日々努力し続けるのである。


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