PRODUCT STORY

Entries by Naoki Ei, the Director/Designer of CITERA®

 

カチッとしたものではないがスーツを作ったので、それにも合わせられるシャツが欲しいなと思いまして。もちろんスーツだけでなく、デニムやカジュアルパンツの時でも合わせられるシャツ。
とは言え、単純に「こんなのが欲しい」というものを作った結果どちらにも合うものに仕上がった、というのが正しいのかもしれない。





もちろん、そこに至る意識下には上記のことが含まれているわけなので、「鶏が先か卵が先か」と同じようなものだ。それにしたってそんな都合よくうまくいくのか?とも思うのだが上手くいったのだから仕方がない。わかりやすく、しかも乱暴に言うと、春夏だからリゾートっぽい雰囲気があればそうなるはずなのだ。いくつかの注意点さえ抑えておけば。
(1)生地はしっかりしつつしなやか (2)ポケットに特徴を(3)スムージングを効かせてミニマルなデザイン




そもそもリゾート感なんて人それぞれなもんだから、先の注意点なんて意味があるのか?と言われそうだけれども、そこはこちらが考えているリゾート感で言いわけですよ。一般的なイメージではなく、とてつもなく偏ったものでね。ジェームズ・ボンドってスーツ着てるけど、ほぼ毎回高級リゾート地に行ってはそこで見つけた美女と色恋沙汰になるでしょ。美女、海、スポーツカーこれに似合いそうなシャツを目指して突き進めばいいとでも言いますか。






問題は素材。シルクのツヤツヤは違うし、カバンに詰めてしわくちゃにしたくないし、暑くて汗をかくだろうから驚くほど乾きの早いものがいいなと。そんでもって化繊バリバリな雰囲気も嫌ですし。
こうやって書くと、あれは嫌だこれは嫌だと色々面倒くさいやつですね、わがままで。彼女に嫌われそうな男の典型と言う感じ……。でもまあ、モノを作るというのはそういうことだから仕方がない。「うるさいやつだ」と人に嫌がられる覚悟を決めておくしかない。




僕には全くジェームズ・ボンド感がないので憧れというか、ないものねだりですかね。ちょっと想像してみてくださいよ、ショーン・コネリーやロジャー・ムーアにダニエル・クレイグが胸毛をチラつかせながらこのシャツを着ている様を。すごく絵になる。でもあの人たちは何着たって絵になるから例えとしてはダメか。とまあジェームズ・ボンドなわけなのですよ。アストンマーティンに乗った英国紳士、しかも諜報員。タイミングよく新作が4月に公開されますしね。




なんだか少し話がどこかに行ってしまった感じですが、スタイル的にはスクエアな裾とサイドのスリットも、Mr.ボンドが目当ての相手の様子を見にバーにおりて来るときに着ていそうな感じでしょ?

ステッチを隠すスムージングという小技を、一歩前に出ている部分の襟とポケットフラップに施せば、今っぽく洗練された雰囲気が出てくる。これを他にも使ってしまうと、ただただツルッとし過ぎてしまって血の通ってないドロイドみたいになっちゃって、そんな味気ないアイテムはCITERA®っぽくないですからね。



メジャーなアウトドアブランドやスポーツブランドがこぞってスーツとかシャツとか作ってますけど、ドロイドっぽくてつまらないというか、個性があるのかないのかよく分からない。みんな同じ方向を向いちゃってると言いますか……。
もちろんCITERA®だって興味ない人からしたら「井の中の蛙」なんて言われそうだけど、実際ちゃんと見たり試したりすると、見た目だけでは感じられない情報が散りばめられているので、一度でいいから袖を通してもらいたいなと。

Mr.ボンドのようにどんなにピンチな状況であっても、「冷静さと皮肉たっぷりのジョークをかませる程の余裕」を持てるシャツ、かどうかは分かりませんが、そんな気持ちを少しでも持って着て欲しいシャツなのです。



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