PRODUCT STORY

Entries by Naoki Ei, the Director/Designer of CITERA

 

アイテム名の2 PLYとは「2層」のこと。
このパーカーとパンツはその名の通り2層素材で出来ている、しかもニット素材で。
高密度の機械編みの外側とコットンニットを内側にして編み合わせたものだ。
一見ジャージーっぽい素材にも見えるがそんなヤワなものではない。







しっかりとコシがありガッチリしている。
一見ニットらしくないがそこがいい。
見た目通り、着た感じも高級感がある。
敢えて光沢のあるものにしたのはゴージャスに見せるため。
嫌味のない程度に。
高級ブランドとはいかないがそれらと比べても見劣りするものではない。
価格は見劣りするけどそれはいいことである。





生地に結構なボリューム感があるので真冬の野外トレーニング用としても使えるし、ファッションアイテムっぽいディテールもあってスポーツっぽくないから、オシャレ着としても使える。
でも1番の使い方は長時間のフライトだろう。
温かくて楽なのはもちろん、肘や膝が抜けないのでだらしなくならない。
キチッとしているのに楽なのである。
大人にはぴったりだ。
サイズ感を少しタイト目にしているのはスウェットを「紳士的スウェット」に昇華するため。
タイトであっても伸縮性のある生地だから窮屈にならない。






サイドに中綿を入れたのは脇腹って結構冷えるのでその対策だ。
隙間風がどこからともなく侵入し、お腹周りを冷たくしていくのが腹立たしい。
そうさせないためにも脇のキルティングで温度を保たせる必要があった。
見た目にも変化ができるのでノーマル過ぎずちょうどいい雰囲気になる。
ゴテゴテのテック系スウェットみたいに過剰な見た目は紳士的ではない。
さり気ない程度が大人である。





この生地は何度も作り直してようやく出来たものだった。
肉厚で重過ぎだったり、軽量だけどコシが抜けて安っぽく仕上がったりでうまくいかなかったが、重過ぎずコシのあるちょうど良いところになるまで素材の混率や糸番手の調節を繰り返すことで、製品に向くレベルにまでたどり着けたのだ。
そのためスウェットとしては少々高価格ではあるが、機能と質感的にはスウェット以上の存在である。



さらっとシンプルな見た目でそう感じないかもしれないが、なかなか手のかかったアイテムなのである。
できるまでの過程も質感も、ネットではなかなか伝えることができない。
その度合いというのは価格を見るとわかるもので、ただ高いわけではなく、出来るまでの工程にそれなりの苦労、そして質感の良さ等が反映されているものだ。
価格を見た時にそういったことを想像してみて欲しい。






だからといって、それを理由に天井知らずの高い製品を作るなんてことはしたくない。
良いものを思った以上に求め易い価格で作る努力も同時にしなければならないとも思っているし、そう努めているのがCITERAである。








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