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Entries by Naoki Ei, the Director/Designer of CITERA

 

3月に入り気温が上がったり下がったり、雨も多く不安定な気候なのは言うまでもない。
正直言ってこういう気候は好きではないが、毎年の事なので諦めるしかない。
季節の変わり目だから仕方ないのだけれども、それ以上にきついのはスギ花粉の飛散。
それだけでなく、中国からの黄砂とPM2.5なんてのもあるんだから踏んだり蹴ったりだ。
とにかく憂鬱な時期である。


 

そんな辛い時期を乗り越えると新緑まぶしい爽やかな季節がやってくる。
もうしばらくすれば素晴らしい季節がやってくるのだから、今は耐え忍ぶしかない。
そもそも、日本人というのは耐え忍ぶことに慣れている。
天変地異の多い中で、農耕民族として自然の変化に合わせながら、うまく折り合いをつけて生き抜いてきた。
たくさんの犠牲もあったことだろう。
極端な話、その状況から学べることは耐えることと考え抜くことの2つしかない様に思える。


 

だからこそ日本には様々な道具や保存食が存在するわけで、それは自然とともに歩んできた日本人の知恵の表れである。
こういうことを考えると、そんな自分たちや国に誇りを持ち、欧米なんかに気後れせず堂々としていたいものだと思う。
という風に自分を勇気付けながら、この辛い時期を毎年乗り切っているわけです。


 

気温が少しずつ上がってきているので、着るものも軽くなってくるし、重い気持ちを少しでも軽くするために明るいものを身につけたくなるというか、何か普通とは違ったものを欲してしまうわけで。
何より自分は傘をさすのが大嫌いなので、雨に濡れてもいい様にしておきたい。
人が多い街中での傘の邪魔さといったらもう……。


 

そんな時はCITERAを。
と無理やり押し付けるわけだが、それも理に適っているとまでは言わないけれど、傘がなくとも雨をしのげ、コーティングのおかげで花粉や埃は払えば落ちる。
フード内はブルーのストライプで爽やかな雰囲気だし、ジップラインのカラーが目に止まる。
昨今の華やかでとびきりおしゃれなものと比べると、それでもとても地味ではあるが、流行り廃りで左右されることなく、また軽くしなやかな生地なので季節など関係なく着られる。
流石に夏の暑い時期に着ることはないと思うが、それ以外の季節なら十分対応可能なシェルジャケットである。


 

POLARTECのNeoShell®という素材は、米国の会社が作った生地のわりに繊細な仕上がりなところが面白く、また柔らかさも気に入って毎シーズン使っている。
非常に身体馴染みが良いので他のシェルジャケットの様に、肩とか肘に出っ張りが出ないからシルエットがきれいに出る。
これはデザインや仕様に関係なく単純に素材が優秀ということ。


 

四季と自然に恵まれつつ、都市もあるコンパクトな日本にはピッタリの素材である。
この春もこのジャケットのおかげで私は傘いらずなのである。
その代わり、バッグが濡れるのでタオルは絶対に忘れてはならない。


 

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