PRODUCT STORY

Entries by Naoki Ei, the Director/Designer of CITERA

STORY第18回はBEACH BAGについて。
海のある町で育ち、今も海のある町に住んでいる。
しかし、我が町の海は好きではない。
理由はいろいろあるのだがここでは割愛。
泳ぐこと自体は好きだけど、海で泳いだりサーフィンさえしない。
海に行くといったら、月が綺麗な夜や夏の夕方以降ビーチの屋台エリアにタイ料理を食べに行く程度。

そんな感じで近所の海が好きではないため、川遊びをしにキャンプへ行くのだが、自分でアイテム名にビーチバッグとつけつつも、川で使うことの方が自分には身近である。

とはいえ、ビーチで砂まみれになっても手荒く丸洗いできるし、濡れたものを直にいれても問題ないので、海水浴にも当然向いている。
川では飲み物や果物などをバッグごと水にいれて冷やしたりもできる。
車に乗る人は、このバッグを積んでおけば汚れたものをそのまま乱暴に突っ込み車内を汚さずにすむ。
実際自分もそんな使い方もしている。

ビニールコーティングでバリバリとした光沢のある質感に、粗めのテープでルックス的にもレジャー感があり、テープやリベットでほんのちょこっとだけデザイナーズ感もあるので、非日常を演出するにはぴったりなアイテム。

昨今、IKEAのバッグを使っている人が多く見られるが、いろいろ入れられて便利なのでしょうね。
しかし、どうもあの「ブルー」がブルーシートを思わせてしまうので、見ていて変な気分になる。
こんなことを言うと、使ってる人にもIKEAにも怒られそうだけど、上野辺りで空き缶や不用品を集めているイメージ。
これは個人的な視点なので、だれもそんなことを思わないかもしれないけれど……。

IKEAのおかげでこの手のバッグが世に蔓延しつつあるのだけれど、他の人と違うものを使いたいと思う人には、CITERAのような、世間から隠れるようにこっそりとやっているブランドのものを選ぶのが狙い目ではないか、 と思えて仕方がない。

CITERAはまだ始まったばかりのブランドで、偏った品揃えではあるけれど世間の流れと合っていたり合っていなかったり、非常に不安定なブランドで、よちよち歩きの赤ちゃんのようなものかもしれない。
世間に迎合しようなんて少しも思ってない。
しかし、今の世の中で生きている人間が作っているのだから、世の中に存在してもおかしくなく、必要なものであることは間違いない。
それを少しずつ積み重ねることで、長きに渡りオーラを持ったプロダクトを出し続ける存在に近づけるのではないか?
CITERAはそんなブランドでありたいと思う。





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