STORY第15回目はBAGについて。
このシーズンでリリースされたバッグを振り返ってみる。
先シーズン好調だったパッカブルなTRICK TOTE、
キー、サイフ、スマートフォンが入るSLIDER BAG、
WALKER PACKをモデルチェンジさせたGRILL PACK、
これからのウォーターシーンで使いたいBEACH BAG、
キャンバス地のシンプルなATTEN TOTE、
5月末にリリースされたばかりのCM SHOULDER。
TRICK TOTEはパッカブルなので、メインで使うバッグに忍ばせておけるのだが、それ用に簡易的に作っているわけではないので、あまり荷物が多くない時に水色のものをよく使っている。
荷物が多くない時…といっても、このトートは結構入る。
PCやタブレット、雑誌や資料にその他諸々としっかり入り、使い勝手もよい。
ドットやストライプの切替パターンは爽やかで見ていて気分もよくなる。
もちろん、旅に出る時はメインバックに必ず忍ばせる。
出番も多く役に立つものだ。
一時異常に流行ったスーザン・ベルもいいけれど、あれではちょっと物足りない。
SLIDER BAG。
こちらも旅に出るとき、非常に使いやすかった。
特に空港で。
パスポートやサイフ、スマートフォンを入れ、オーガーナイザーとして使える。
カメラケースとしてもよかった。
ショルダーコードも取れるので色々と使える。
これからの季節のレジャーに最適だ。
1930年代、ASTON MARTIN ULSTERというクラシックカーがあり、フロントグリルが特徴でかっこ良いのだが、初めて目にした瞬間、そのフロントフェイスがバックパックに見えた。
それを形にしたのがGRILL PACK。
奇抜なデザインではないが、普通そうで普通ではない雰囲気に仕上がった。
男の子なら一度はゴーグルを付け、顔を砂埃で汚しながらドライブしてみたい!
と思うかどうかは分からないが、僕にはそういう憧れがあり、そんな気持ちがこのバックパックに詰まっている。
現代のスポーツカーもすごいが、どこか車らしさがないというか、どんどん平べったくなりステルス戦闘機みたいになっている。
最新のスポーツカーよりも、無骨で剥き出し感のあるクラシックカーに夢やロマンを感じでしまうのは昭和40年代生まれだからだろう。
さて次は…
BEACH BAGについてなのだが、先に言っておくと海より山派である。
子供のころから海が嫌い。
嫌いな理由は潮の香りが好きになれないからだ。
磯の香りが強い食べ物も得意ではない。
とはいえ、海のある町に住んでいるので夏ともなれば、2度程ビーチにいく。
残念ながらわが町の砂浜は白くなく、黒っぽいグレー。
なんとなく直接荷物を置きたくないと思えてしまう。
なので、汚れも気にせず水洗いもでき、何でも放り込めそうな大雑把に使えるトートが欲しかった。
また、少し涼しい丹沢あたりの人の少ない川までデイキャンプにも行く。
そこで飲み物や果物を冷やすのにバッグごと水につけておける。
そんなバッグである。
トートやバックパックをデザインする際、用途や入れるものを考えるのは当然だが、実際に自分が普段良く買うバッグと言えば、キャンバス地のこんなシンプルなバッグが多い。
外国に行った際、目につくとすぐに買ってしまう。
この手のバッグは、普段の食材の買い物や、本やレコード、CD etc、友人などに何か物を貸す時に気軽に使える。
よっぽど気に入ったもの以外なら返ってこなくても、「まぁ、あいつが持ってるし…」ということで返却の催促をしない。
そのまま疎遠になり、その友人との縁よりバッグがないことを後悔する。
そうやって物というのは手元から無くなりながらも、貸した友人の顔と共に心に残っているものだ。
キャンバスのバッグはそんな日常の愛すべき存在である。
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