PRODUCT STORY

Entries by Naoki Ei, the Director/Designer of CITERA

STORY 第12 回目はNEOCITY-65 について。
POLARTEC社製NEOSHELLという素材を使い、 先シーズンはパーカータイプ、今シーズンはM65タイプで シーズン問わず通年使えるシェルアウターをリリースしました。
CITERA は従来のファッションブランド特有の 「シーズン制」とは少し違った提案を行っていることを、 このNEOCITYシリーズを通してお話しましょう。

CITERA でも基本は、1 年を春夏・秋冬と2 つに分けた 「2シーズン制」としています。
しかし、全てのアイテムの総入れ替えは行っていません。
それは、1 年間を1シーズンとして捉え 段階的にリリースすることで、 ユーザーそれぞれの活動環境に合ったアイテムを ピックアップしてもらいたい、と考えたためです。
国内だけでも北から南まで各地域で、 ユーザーそれぞれの活動環境は違います。
夏であっても時間によっては温かいウェアが必要な場所もあれば、 またその逆もあります。
さらに、寒暖の差や予測不可能な気温の変化も起こりうる 近年の気象事情。
そして、日々の移動の中で 異なる温度環境を行き来することも考えると、 体を温かく保つもの、涼しく保つものが 同時に必要となってきます。
ACTIVE TRANSFER WEARとは、 そういったそれぞれの活動環境において「今、何が必要か」も含め、 快適に活動できる衣服と考えます。

以前にNEOCITY PARKAを紹介した時、 「CITERAというブランドを最も表しているアイテム」と 紹介しました。
それは上記のことを踏まえ、 通年で使える快適で優れた機能性を持った素材で、 レイヤリングを行えるアイテムだからです。
この素材が通年で活躍できる最大のポイントは、 肌に触れる内側のトリコット素材が持つ「起毛性」。
寒い時であれば感覚的に温かさが得られ、 暑い時はサラりとベタつかない。
当然、防水性・透湿性共に納得のできる数値を持つ素材ですが、 体感上分かりづらい細かな数値よりも、 実際に感覚としてその機能を感じたいと思うのが 人というものです。
街着として着用でき、 軽度のアウトドア環境に必要な機能を持った上で 感覚的にその機能性を感じられるものこそが、 現実的なモダンウェアであると思っています。

NEOCITYシリーズを既に体感しているユーザーの方は、 引き続きその肌心地を様々な環境で楽しんでみてください。
これから体感される方は、その肌心地を想像し、 ご自身のどの環境でそれを発揮させるのかを考えるのも 楽しいのではないでしょうか。
若干の季節性に合わせた2 つの形を提案することで、 それぞれの環境や気分による選択の幅も広がります。
そういったことで、CITERA 独自のスタイルを 少しずつ進められればと思っています。

ここまで小難しく理屈を長々と並べてきましたが、 結局のところ 「外でも中でも、都会でも自然でも、気温差がある現代では 軽く肌触りのよいものを鞄に1 枚突っ込んでおけば役に立つ!」 ということが言いたかっただけなのです。





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