PRODUCT STORY

Entries by Naoki Ei, the Director/Designer of CITERA

STORY 第11 回目は SS WAVEシリーズについて。
SS WAVE のSS はSPRING&SUMMERであることは 勘のよい人でなくともすぐに分かるはず。
これからの季節にちょうど良い素材でアップデートした 今期のWAVEシリーズ。

テクニカル・スウェットとしてカテゴライズしているこの商品群は、 生地と縫製がポイントとなり、 現代の技術により機能的なシティウェアとなっている。
では何が機能的なのか。

FUNCTION ー

現代の機能性ウェアには欠かせない軽さを実現した生地。
秋冬のものより遥かに薄く、より軽くなっている。
中間にある波状のポリエステル繊維が上下の生地をつなぎ、 波によるスペースがあることで軽さを作り出している。
さらに、形状を維持するその波が、 肘や膝に起こる「抜け」も起こりにくくしている。
そしてこれからの時期、気温が上がり汗ばんだとしても しっかりと水分を吸収し、すぐに蒸発させる機能も持つ。

熱圧着による無縫製。
縫い代による不快感を無くすことや、 ウェアの軽量化のために開発されたこの技術は、 スポーツやアウトドアでは今後ますます増えてくるはず。
全ての縫製箇所が熱圧着というものもある。
CITERAのWAVEシリーズは この熱圧着を機能とデザインを満たす箇所に最低限使って、 行き過ぎない様に仕上げてある。

確かに縫い目が無ければ、縫い代や糸が無い分軽くなり、 縫い箇所による不快感を生むこともない。
しかし、衣服が持つ雰囲気を作り出す要素である、 「縫い」によって現れるシワやヨリ、アタリといった ディテールを無視する訳にはいかない。
この愛すべき「衣服のクセ」を無くしてしまっては、 街着としての楽しさも無くなってしまう気がしてならないのだ。

CITERAは 移動を快適にするための衣服なのだから機能的であるべきだ。
でもそれだけではなく、 気分を盛り上げてくれることも必要だと思っている。
スポーツウェアでもアウトドアウェアでもないので制約がない。
そう、自由である。
作るのも着るのも何の制約もなく自由に楽しめる。
洋服を楽しむことは自由を楽しむことの一つなのだ。
決して「ファッショナブルになれ!」なんて云いたいのではない。
軽く快適で面白みを持ったものを身に纏い、 ただ自由になって楽しむ。
ACTIVE TRANSFER WEARとは、 そういう衣服でもあるのかもしれない。





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