STORY 第10 回目はCOMPACT VEST について。
その名前の通り、コンパクトにしまえるベスト。
胸のポケットをひっくり返す様にしてしまって
小さくなる上、非常に軽く仕上がっているベスト。
表と裏に使った素材はPERTEX。
細かいことを言うと、7 デニールの糸を使って織られた
ミニリップストップのPERTEX。
薄いけれどハリがある。
冬用だったら柔らかめがいいのですが、
暖かい時期にはこのくらいのパリパリとした素材感が丁度いい。
あとひと月もすれば桜の季節がくる。
仕事帰りに夜桜見物などをするのもいい。
この時期、昼間の心地よい気候につられ薄着で出てしまい、
日が落ちてから急に冷えてきて困った経験が何度もある。
そんなことを繰り返さないために、
カバンの中に忍ばせておけるコンパクトなベストがあれば助かる。
これでシャツ1枚で出掛けても不安はない。
何と言っても、中綿に使っている「光電子R」は
その機能を十分に発揮し、思った以上に温かくしてくれる。
不安になるほど薄いのだが、そのギャップがいい。
ここ数年、薄さ軽さを売りにしたベストといえば
衿無しのものが多かった気がする。
この感じのスタイルは時代の流れに置いていかれていたのだろう。
ならば最新の素材で引っぱり出してやればいい。
だからといって派手にしたり、今っぽくアレンジするのも違う。
ここはクラシックなままで。
辺の灯りを跳ね返すこの光沢感が夜の街に映える。
機能もあって街にも溶け込む。
決して埋もれるわけではない。
CITERAのウェアとはそういうものなのかも、
と、だんだん思えるようになってきた。