STORY第6回目はB-300JKTについて。
B-300はミリタリーウェアの定番であるB-3を
現代的にアップデートしたもの。
オリジナルのB-3は羊革によるボリュームで
非常に温かく、雰囲気もあり格好いい。
今街で着るなら「こんなB-3」という形が
このB-300である。
B-300の「300」って? ―
B-300のBは「B-3」から来たことはすぐに分かるでしょう。
では「300」はどこから来たのか。
それはインナー素材「POLARTEC 300」からとったもの。
この素材、フリース界では保温性が一番高いと言われている。
POLARTECにはクラシックタイプのフリースが
100、200、300と3種類あり、
その最上位品番として一番厚くボリュームがあるものが300である。
本物のB-3というと、
太めのチノパン、サービスシューズなどと合わせた
ヴィンテージスタイルが非常に雰囲気があり格好がつく。
ヴィンテージとして、またリプロダクトとしても未だに人気がある。
ハイブランドでもよくモチーフとされているほど。
CITERAが作るなら ―
B-3を今CITERAで作ったのならどんなだろう? というよりも、
こんな着易いB-3タイプが欲しいと常々思っていた。
軽く温かいフリースを使い、
表地は風に強く、そしてマットで上品な質感。
着丈は短くも長くもなく、
全体のボリューム感はスマートになり過ぎないようにして、
無骨さもしっかり出るよう、
前立てのリベットと肩と袖に厚目のテープ。
B-3は無骨さの塊と思えてならないのだ。
無骨さをすっかりなくしてしまうのは何か違う。
それが一番の魅力なわけで、
そこを今のモノにも残すことでアップデートさせる意味がある。
それでいてしっかり温かいのだからもう文句はない。
機能としては非常にシンプルである。
軽くて温かい、それだけだ。
強いていうなら、胸位置に内ポケットが一つ付いている。
デザイン的には先に書いたディテールと、
首の太いステッチくらいだろう。
あとはB-3に敬意を払ってそれと分かる様シンプルに。
B-300JKTを感覚的に言うなら、
パタゴニアレトロフリースジャケットのように
気軽に着ることができるB-3ジャケットというところだ。
そして気軽に着るだけではなく、気軽に自宅で洗濯もできる。
こまめに洗って常にきれいな状況に保つことは、
都会的な要素の一つであるとも思う。
そして、自分で気軽にケアできるということも、
CITERAの良さなのではないか。