DIRECTOR’S JOURNAL

Entries by Naoki Ei, the Director/Designer of CITERA®

LFOM Vol.14

last friday of month 2020.7.31

8月になるというのに沖縄、九州以外はいまだ梅雨明けず。
どうやら関東では梅雨の最長記録を更新したとかしないとか。
しばらく関東の空で太陽を拝めていない。
この様な天気がこうも続くとさすがに気持ちが下がってしまう。
そのせいなのか衝動買いが多い気がする。
カメラや時計それに車を買うなんてことはしないけど、圧倒的に普段よりも買っている量が増えている。
早く梅雨が明けてくれないとこちらは破産してしまう、な~んてのは言い過ぎだけど、とにかく鬱憤が溜まっているのは間違いない。
自称「ストレス無し男」でさえもそんな具合なので、みなさんもそうではないかと少々心配しています。
「お前になんか心配される筋合いはない!」なんて言われそうだけど、CITERA®のユーザーさんのことは気になって仕方がない。
音楽や映画の趣味とか好きなブランドとか、どこに旅行に行っているとか趣味嗜好が気になっています。
そんなこともあってか、インスタライブを活用しながら少しずつ皆さんと交流しています。
毎週火曜20時~だいたい40~50分くらい、楽しく会話をさせてもらっています。
日々の何気無いことからCITERA®の次のシーズンのアイテムについてなど、ひっくり返したおもちゃ箱みたいな内容なので、参加されたことのない方は是非いらしてみてください。
ごくたまにサプライズ的なこともしたりするので、逃さぬ様にチェックして欲しいのです。

2020年はなかなかタフな年となり、コロナに災害そして長梅雨、さらにこの次は何が襲いかかってくるのだろうか?ハプニングには強い方なので、不安より期待の方が強い。
なんて言うと不謹慎だと言われそうだけど、辛いことであってもなんとかそれを乗り切り、結果その苦行とも言うべき事態を楽しみに変えるための術を日々磨くために生きている、といっても過言ではないわけです。
人の生き方なんてそんなもの、と思うと案外気持ちが楽になってきます。
ここでこの話についてこれない人は残念ながら地獄行き決定です。
でもご安心を。
天国よりも地獄の方が楽しいと思いますよ。
いろんなアトラクションがありますからね。
天国なんて暇の境地ですから。
天国に行った人が「暇すぎて、死にたい」なんていう小話もあるくらいですから。

さて、今月もしっかりとどうでもいい話をつらつらと書いたところで本題に入りましょう。
先にも触れた買い物の中からいくつかピックアップして紹介します。









今最も買うチャンスが少ないシューズブランド「Que Shoes」。

この便利な世の中にこんなにも不便で愛のあるブランドを他に知らない。
その次くらいにCITERA®ですが……。
埼玉にあるシューズ工場が自分たちで欲しい靴を作り、卸もせずに自分たちの手で丁寧に伝えられる範囲内だけでしか展開しない、という徹底したこだわり。
商品にこだわる人は多くいますが、販売方法に対してそこまで自らの意思を尊重するのは、いまの世の中ではなかなか難しいこと。
どうしたって「売る」ことを優先してしまいがち。
足を入れればその想いが商品から履き心地と共に伝わってくる。





何年もずっと、ちょうどいいサンダルが欲しいと思っていたので、このQueのサンダルはその思いを満たしてくれた。
このブランドがどれだけ不便かというと、不定期で行われる販売会があるのだが、なんとそれに参加するには往復葉書で申し込む必要がある。
まずこの時点でふるいに掛けている。
なので集まるお客さんは丁寧で良質なお客さんだと思う。
だって面倒臭いですもん往復葉書なんてね。
でも、そのやりとりを楽しめるだけの気持ちの余裕を持っているわけですから。



もちろんマーケティングとして計算してやっているわけではなく、靴を丁寧に作っているのと同じ様に、販売も丁寧に行いたいという想いがあってこの方法なので、往復葉書を出し、返事が来て、待ちに待った販売会に行き、そこで素敵なシューズに囲まれながら作り手から丁寧に説明してもらう。
これはとても贅沢で素敵な体験だと感じた。
誰一人カリカリせず場内の空気はとても安定し、おっとりしている。
こんな買い物空間はなかなか無い。
理想的な買い物の仕方の一つである。
「Que」はそんな素晴らしいブランドです。
発信方法はインスタグラムのみなので、気になる方はそちらで探してみてください。




お次は珍しく食べ物を。
世田谷にある肉まん店「鹿港(ルーガン)」。
知り合いからお礼にいただいたこれは、驚きの美味しさ。
小さな工房がそのままのお店。
店主が台湾で一目惚れしたお店に弟子入りし修行。
そして日本に戻り暖簾分けしてもらいオープンしたそうだ。
これまで食べた肉まんとは皮が全然違う。
例えて言うなら丁寧に泡立てた石鹸の泡の様な質感。
手のひらから浮きそうなくらい。
あくまでも例えですからね。
通販もしているので、どこからでも買えるのもポイント高い。







暖かい季節以外だと店先では並んだり、すぐに売り切れたりするそう。
既にポパイのお土産特集にも出ていたとか。
知らなかった人は要チェックである。







最近とんと書店に行かないもので、面白そうな書籍を手にする機会が減った。
何で見たのか忘れてしまったが韓国で作っているこんな雑誌があった。
「B」と「F」。








どうやら以前は蔦屋書店でも取り扱いがあった様だがいまはないみたい。
なので現地から取り寄せてみた。
「B」はブランドを特集したもので、「F」は食に関する特集。
どちらも一つのテーマを深掘りしている。
そこまで深くはなさそうだけど、見せ方がとてもいい。
雑誌などは海外に行った際、空港のコンビニでチェックすることが多いのだけど、この状況じゃしばらく行けなさそうなので、意識的にいいものを探すためにはアンテナの感度を高めにしておかないといけないですね。






最後は先日行ったタワーレコードで買ったもの。
新譜が色々あり、POPのバイヤーコメントを頼りにいくつか購入。
どれも良いので、音楽が好きな人には全部おすすめです。

JHENE AIKO 「Chilombo」
R&Bだけど、ピアノの音やアレンジがノスタルジックなサウンドでちょっとした白昼夢感あり。
Def Jamからなので参加している人たちも豪華。

SAM PREKOP「Comma
安定のサウンド。
乾いた電子音で奏でる爽快感は夏の暑い日にはとても涼しく感じられるだろう。

LIANNE LA HAVAS
イギリスのシンガーソングライター。
Des'reeを思わせる声がいい。
全体的にインディー感を感じるけれど今後期待できそうな声とサウンド。

KHRUANGBIN 「Mordechai」
これはもう大好きなので絶対おすすめの音。
相変わらずの気ダルいサウンドなのにとてもスッキリする。
熱帯夜のための一枚。

PAUL WELLER 「On Sunset」
大御所の新作はこれまでの作品とは違い原点回帰な雰囲気。
歳をとったことで粘り気のあるボーカルは「UK経由モータウン行き」的なサウンドとマッチしてどこか懐かしく慣れた雰囲気でとても聴きやすい。

KRAFTWERK 「Autobahn」
こちらは新譜じゃないけどそういえばCD盤を持っていなかったので目に留まり購入。
レトロなエレクトロサウンドのミドルテンポ感が午後のBGMに持ってこいで仕事が捗る。






ニューノーマルと言うけれど、一体何が「ニュー」で「ノーマル」になるのかもよく分からずな毎日。
ただその日1日を丁寧に過ごすのみで、その積み重ねが結果「ニューノーマル」になるのだろうけど、「さあ皆さんニューノーマルです!」なんて余計なお節介の様なことは言われたくない、なんて思っているわけで、みなさんもそれぞれに合ったやり方を見つけながら日々を楽しく過ごしてくださいね。
また次回のLFOMで会いましょう。
都合がつく方はインスタグラムのLIVE SHOWに是非ご参加ください。