アントワープを後にしブリュッセルへ。と言っても列車で1時間と少し。
車窓からは小規模な菜園越しのモダンな建物やグラフィティ越しの田園風景などが見え、飽きることがない。
ブリュッセル滞在期間は1日もないので、ホテル近所の観光スポットやアンテナに引っかかった通りや店にひたすら突入する。
アーケードに入ると日本でも有名なベーカリーレストランがあったので、そこで軽くランチ。
愛を語り合っていないのに、ブリュッセルにいるというだけでそう見えてしまうカップルとクロワッサンの記念写真。
ビールの国というだけあってどこに行ってもビールがあるし、パッケージのデザインも良いものが多い。
トイレの案内だってこんなにかわいい。
トイレに入ることでさえ洗練された行為になりそうなので、入る必要がなくても入りたくなってしまう。
フライドポテトの国でもあることは来る前から聞いていたけれど、まさか揚げた芋にこんなに人が群がるなんて! と思ってしまう。
時間がないので街中いたるところにあるフリテリー(フライドポテト専門のスタンド)には行けなかったが、また今度来た時の楽しみにする。
ゴミ箱なのか、簡易トイレなのかよくわからないが、こんなものだって旅行者にとっては見ていて楽しいものなのである。
週末の歩行者天国は雨にも関わらず人が多く出ている。
天気のせいもあり、薄めの色味が随分とおしゃれに見える。
中学生の頃毎回立ち読みをしていた「STREET」という海外街角スナップ雑誌のページが、何十年もの時を経て突如目の前に現れた様な気分でなんだか嬉しくなった瞬間。
観光客で賑わっていなければ避けたいと思う雰囲気の通りを抜けて目指すはビアカフェ。
3000種類以上だったか、とにかくすごい種類が揃うというピンクの象が目印の店へ。
酒は飲めないのだが一滴も飲めないということではないので、「郷に入りては郷に従え」にならい、メニュー全てにアルコール度数が記してある中から一番度数の低い、フルーツテイストのビールを飲むことに。
周囲には、いかにも「旦那、酒豪だね!」と声をかけたくなるような人たちがいて、酒を酌み交わし互いの熱い想いを語り合っている、様に見える。
細い通りの向こうに見える塔は何のためのものなのかはわからないが、この街にとって何気ない普段の瞬間にこそ「またこの景色を見たい」と強く思わされるのだった。