PRODUCT STORY

Entries by Naoki Ei, the Director/Designer of CITERA®

 

20代の頃、どこで見たか忘れたけれどバックポケットが大きくてゆったりしたパンツに一目惚れした。しかしサイズが合わず手にすることはできなかった。それ以来、その時に見た感じのパンツをずぅ~っと探していたが、結局出会うこと無く今に至る。正直言ってもう20年も前の記憶だから、それがどんなパンツだったかなんて正確に覚えていない。イメージはちゃんとあるんだけど、それは多分記憶の中で勝手に好みのものに書き換えられているに違いない。

でも待てよ?イメージがはっきりあるならそれを作ってしまえば良いではないか。どうしてそれを思いつかなかったのか。オレはバカか……。


というわけでその頭にあったイメージを形にしたのがこちらの「FARM PANTS」なのである。しかし、そのイメージのままというのではつまらないので、フロントポケットはベイカーパンツスタイルで、ちゃんとリベットを打って。そして頭の中にある絵型通りに、ワークなスタイルに可愛げを持たせ、ライトで張りのある"シャリ"っと涼しげな高級感のある生地を使って上品な雰囲気に仕上げてみた。






大きくてラウンドしているバックポケットと少し太めなところがキュートである。カラーシャツと合わせたりするとより春夏っぽくていい。先日ピンクのギャルソンのシャツに合わせたら気分がよかった。この時期特有の透明感のある乾いた空気のおかげで上下ともとても鮮明に見えていたに違いない。


もちろん、スタイリング写真の様に白シャツに合わせるのだってとてもいい。明るめだけど少しスモーキーなブルーが、コントラストのお陰でとても印象的で爽やか。チラリと覗くリベットが光に反射しちゃってさ、嫌味のない高級感を漂わせてくれるんだな。実に大人だ。

この年になると、良いブランドのものでもワークにより過ぎてるとなんだか手に取る気にならないし、こういうスタイルだとみんなガッツリした生地を使うし、反対に夏を意識して薄いの使ってると「てろんてろ~ん」て感じの生地で、形がキレイに出なかったりで、なかなか求めるものに出会えなかったんだよね。だからと言って、憧れのエルメスを覗いてみても、ちっともはきたいと思わせる、というか「はかせていただけそうな」パンツが無くてねw。あそこはやっぱり革小物とかアクセサリーだね。ウェア類は育ちの悪いオイラには敷居が高すぎちゃうんだな。

ということで、日本人がはいて上品に見えて、変な嫌味っぽさもなく、普段通りだけど2つくらいランクアップした感じのが欲しいよね。やっぱりそうなるとなかなかない。だから頭の中で何度も描き換えながら、最終的にこの形になっていったのだろうね。


おそらくこの夏かなりお世話になると思うんだよね~。暑くなるまではLUFTのパンツとデニムにお世話になって、6月入って暑くなってきたらこれとHAFENで涼しげに過ごすつもり。本当は、ひと夏まるまる避暑地とかで過ごしてみたいけど、流石にそんな贅沢はできないでしょ。リモートが進んだから仕事的にはできそうだけど、流石に2拠点生活する程贅沢できないから(うちの大蔵省(もう無いけど)が許してくれないよ)、いっそのこと高原あたりに移住でもしちゃうか?! な~んてことも思わないしねw。

比較的暑い気候に強い方だから、サラッとした服着て、暑かったら室内に避難してクーラーで涼めば、今の日本の夏ならまだなんとか乗り越せる。そんな風に過ごせる都会で過ごしてるし、そこにフィットする服に仕上げてるから、隠居なんてまだまだ先のこと。CITERA®の服着て東京と神奈川の海辺の街を行ったり来たり。僕にとってはそんな生活がいま一番楽しい。


そんな感じの生活してて気づいたんだけど、都会に向けて作ってるのに、都会だけじゃなくシーサイドにもフィットしちゃう。無意識のうちに自分の生活スタイルが反映されてるのかも。逗子や葉山のマリーナあたりをサンダルでこのパンツはいて歩くのも様になると思うよ。もちろん海辺だけじゃなく畦道だって、獣道だってイケるはず。だってたまにそういう場所にも行ったりするから、そんな場所でも自然と馴染むように勝手になってるはず。だからオートマだね。パンツが勝手に表情を合わせてくれるに決まってる。


あぁ、今年ははきたいパンツをあれもこれも作ったから、ショーツはくのは我慢して、ロングで乗り切るのが良さそうだ。みなさんそれぞれに、息の詰まらない良い連休をお過ごしください!


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