PRODUCT STORY

Entries by Naoki Ei, the Director/Designer of CITERA®

寒い日々がもうしばらく続きそうですが、2月7日よりCITERA® 2018 SPRING & SUMMERがスタートします。

CITERA®としては2度目の春夏。
今シーズンからサイト自体のリニューアルとなり装い新たにスタートします。

唐突ですが、CITERA®の名前の由来の話をします。
名前自体は「CITY+TERRA」の造語で実に単純なのですが、どうしてCITYとTERRAが出てきたのか。

「都市間を快適に移動できる衣服」とコンセプトが決まった時点で「CITY」という言葉がでました。
名前はできるだけ分かりやすいものがよいと思っていたため、この「CITY」という単語は実に分かりやすく馴染みのあるものなので使うことは即決定。
ではそれにつける言葉はどうするか?といろいろ考えていた時、セバスチャン・サルガドのドキュメンタリー映画が公開されており、それを横浜はみなとみらいのある劇場まで見に行きました。

セバスチャン・サルガドといえば、ブラジル出身のドキュメンタリー、報道写真を撮る写真家で、「今世紀最も偉大な写真家」とも言われたりしているようですが、確かにその写真の雰囲気と勢いはすごく、ドキュメント、報道共にその現場の状況を120%以上に伝えてしまうほど。
見ているこちらの心臓を直接掴まれるようなパワーを感じます。

映画の中では彼自身がナレーションをつとめているのですが、写真と同じように観ている者へ伝えようと、一言一言がゆっくりと正確に発音されていました。
その彼が語る中で「TERRA」という言葉が突出していたように感じ、映画を見終わった後心にいつまでも残っていたこと、意味や響なども踏まえこの単語に決めたのです。



 

そして今春夏のメインビジュアルの撮影地はみなとみらいなのですが、サルガドの映画を観終わり外に出て見た、みなとみらいの非常に人工的でその場にかき集めたような夜景は、サルガドの撮る写真とは真逆で生きるものの命や自然の過酷さとは程遠く、その夜景と映画はよいコントラストを作り出し、僕の胸や頭の中に深く刻まれ、いつかその人工的な光と建物の集合体を使ってみたい、と思っていました。

そしてその地は、今春夏でのメインビジュアルの撮影地として登場します。
ここはCITERA®という名前が作り出された場所でもあり、人工的な夜景が実に未来的でありサルガドの写す強さや過酷さとは真逆ではあるけれど、人間の先に進むための力強さや希望のようなものが、温かくも冷くも見える光として放っているように思えてなりません。

CITERA®という存在がそれと同じ様に、人を前に押し進める力を持てるよう、今シーズンも進んでいきます。

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