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Entries by CITERA

 

すっかり花粉も吸い慣れて、というか吸い過ぎなのかで逆に症状が出なくなってきたのか?などと少々ふざけたことを言ってみたりもするのだが、本当のところはあるお茶の効能のおかげかここ数年は「花粉症患者」(しかも「重度の」が付くほど)から脱したと言っていいだろう。箱ティッシュ、中でも高価なものを日々持ち歩く煩わしさと、雨雲か雷雲にでも常に頭を突っ込んでいる(そんなことはしたことはないが)のかと思うほどにすっきりとしない視界と、古いCPUの様に重い脳内から解放されたことは、今も花粉症に悩まされている方々には非常に申し訳ないのだが、一足お先に実に晴れやかな気持ちで春を待ち侘びているのである。

心身ともに春を感じるのは、やはりひととおり桜を愛でてからであろうか。夜な夜な桜を見に散歩に出ればまだまだ肌寒く、うっかり薄着で出て失敗なんてこともよくあることだ。気持ちが先走るが、3月下旬から4月初旬の夜間の気温はまだまだ身体を冷えさせるには十分なほどである。とは言え、冬の様な防寒着を着込むほどでもないことも確かであるし、20分も歩けば身体も温まるのでヘビーなアウターというのも少々大袈裟でもある。Tシャツにダウンや中綿ものなどというのも心落ち着かないので、何かもう一枚着たいところである。

 





そんな時に、ウェアブランドであるなら何かちょうどいいものを勧めたくなるのだが、ここではそういう商売っ気は引っ込めておくことにしよう。右を見ても左を見ても、何なら上や下を見たって物を売りつけてくる世の中なのだから。このメルマガを読んでいるときくらいはそういったことから解放されたいことだろう。どこを見ても広告が目に飛び込んでくることに慣れ過ぎ、もはや何が広告で何が広告で無いのかなどわからなくなるほどだ。ステルス的なものもあるわけで気が抜けない時代となっている。そういったことが悪いと言いたいわけではなく、そんな時代だからこそまた違ったアプローチもあっていいだろう、ということなのだ。
 





さて、この時期の服選びというのは実に難しい。昼間は気温が上がったりするが夜は冷たい風が吹き荒れる。風が強く吹くことも多いので、南風ならいいのだがうっかり北風なんかだと本当にきつい。早く気温も安定して欲しいところだがそうもいかないのがこの時期だ。それでいて早く春物を着て外に出たい気持ちもあるから尚更厄介なのである。うっかりしているとあっという間に暑くなって春先のために用意したものが数回しか着られないなんてこともあったりする。そしてまたタンスの肥やしになったりならなかったり……。そんなことの繰り返し。これが人生ってやつ。



 





ここ数年、暑くもなく寒くもなくちょうどいいという時期が本当に少なく感じる。気温が極端なことになっているので、用意するウェアも極端なものになってきてしまう。そうかと思えば、今年は防寒アウターの登場回数もここ数年で飛び抜けて少なかった様に思える。そんなわけで、洋服業界にとっては本当に辛い時代になったのは確かである。ユーザー側としても、これまでみたいに楽しもうとする気持ちが薄れてきてしまう状態でもあるのではなかろうか。斯く言う私がそうである。もうよくわからないので、結局スウェットものに頼りがちとなる。昨今そういったスタイルがスポーツではなくライフスタイルとして日常的になったことも追い討ちをかけているわけで、スウェットがユニフォーム化しているのだ。





テクニカル・スウェットとなれば立派な日常着。ラグジュアリーとまではいかないが、見た目も価格もなかなかで上品な大人の趣味着とも言える。それなりに見栄えも良く、まただらしなく見えない工夫もしているし、それでいて楽ちんなのだから慣れてしまうと抜け出せない。結局年中そういった格好になりがちだ。それもこれも時代のせいか?そんなわけで夏でもスウェット、しかもテクニカル系がいいということでWEAVER-LTなるアイテムを作った。ジップパーカー、パンツ、フットボールタイプのTシャツ。スタンダードなタイプは昨年出してすぐに売り切れてしまったので、それも再販させて。





薄手ということで非常にすっきりとしたシルエットを描き出せている。動きに機敏に反応し風にもなびく様が見る人に有機的な印象を与えるところもいい。その様に、テクニカルなのに有機的な面も持つので、クラシカルなスタイル、現代的なスタイルどちらでもフィットする。オーセンティックなスニーカーやデザートブーツなどスウェードのカジュアルシューズもいいし、現代的な最新式のスニーカーもいい。スウェットパンツにシャツ着てパーカーそしてキャップというのもかわいいだろう。
 




世の中的にもスポーティーなスタイルはまだまだ続きそう。というよりももうすっかり定着し、デニムが作業着からお洒落着になった様に、スポーツしてもしなくともお洒落としてスポーティーカジュアルスタイルを決め込むのである。都会であろうがなかろうが、このスタイルは永遠なのである。
 






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