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冬場の身近なアクセサリーと言えば被り物、グローブ、マフラーといったところ。その中でも被り物が最も身近な気がする。襟まで守ってくれるアウターを着ることが多いのでマフラーはさほどしないし、グローブもバッグには忍ばせていても、自転車に跨るとき以外はほとんどしなかったり。そういったことでキャップの登場回数が多いわけだ。もちろんそこは個人差があるわけで、キャップを被らない人もいるだろうし、常にグローブをしたい人もいるはず。それは僕自身もそうであって、キャップを被らない時期もあるし、グローブをしたい時だってあるだろう。人間の気まぐれさというものはわからないもので、何をきっかけにそのスイッチが切り替わるかは不明である。

CITERAでもグローブやニットキャップ、マフラーを作ってきたが、このところキャップはレギュラーでリリースしている。それは気分もあるし世間的な需要というものも影響している、と思う。そういったことで今シーズンもラインナップに入っているわけだ。





冬ということで暖かそうな素材をと思い、ウールのツイードを使いシーズナル感を演出している。アクセサリーにウールを使うのであれば、少しでも華やかさを持たせたいと思いハリスツイードを使用し、シックなスタイルが好みの方にはワントーンでツイードとヌバックのコンビ、よりアクセサリー感を楽しみたい方にはカラーが散りばめられたネップツイードを。こちらはブラックとネイビーの2色で。冬の夜空に光り輝く星の様に色のあるネップがとてもいい雰囲気を醸し出し、冷たく重い冬の空気の中でとても映える仕上がりだと思う。





画像で見ていると若干の派手さを感じるかもしれないが、実物はベースのダークな色に吸われて色のあるネップも大して主張がなく、さりげないディテールでおさまっており、その控えめなほどほど具合がより良く見せてくれている。そのあたりが理由なのか、とても女子受けの良いアイテムであり、被っていると女子からの反応が良い。クリスマスギフトに迷い中の方はご検討いかがでしょうか?








ハリスツイードのネームもかわいいディテールとしてアイテムの底上げとなっていたり、ベルトの明るめのブラウンレザーがネップと相まり、全体をライトなイメージに見せてくれるので、ウールでも重苦しくない仕様となっている。





ツイードとヌバックコンビの方は、漆黒の闇夜の様に周囲の光を飲み込み、ダークでクールな雰囲気となり、コートでもジャケットでも違和感なくコーディネートにおさまってくれる。キャップということでどうしたってカジュアル過ぎてしまうが、キャップ界の中でもお洒落で品の良いものとして上位に入りそうな仕上がりである。





ヌバック、ネップどちらの仕様にも直接肌にあたるベルト箇所はパイル地を貼り摩擦や被り跡が残らぬ様に配慮している。また、裏地を使うことで防寒性が確保され、形を崩さずにしっかりとフォルムを維持してくれる。フロントパネルのロゴ刺繍も控えめではあるが、バランスの取れたサイズ感によってキャップの品格を維持してくれている。人は常に安心を求めたくなるもので、大きなロゴに引き寄せられがちだ。こんな不安な時代だからこそその傾向は強く、共有意識やクラス意識を持ちたくなるのだろう。街行く人の身につけるものには飾りのないシンプルなロゴが目立つ。これも時代感というもの。これから年末に向け街は一層華やぎ、イルミネーションと人が通りに溢れるが、そこに本当の豊かさがどれほど存在しているのだろうか。そしてそれは心を温めてくれるのだろうか。

そもそも本当の豊かさとは何であろうか?心を温め、そして満たしてくれる豊かさとは何であるか。寒い風からウールキャップで頭を守り、程よく温め回転数を上げながらこの冬改めて考えてみることにしよう。







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