秋の気配を感じてはいますが、どこかまだこの夏の狂った様な暑さの名残を感じなくもない今日この頃、皆様にいたっては秋の到来を楽しんでいらっしゃる頃かと思われます。秋を楽しむといえば、やはりまずは食ではないかと。収穫の秋であるため様々な食材がこれまでの夏とは違い、食卓に彩りを与えてくれます。料理自体も火を扱うことに抵抗もなくなりなんでも作って食ってやろう、と前のめりな姿勢が出てきてようやく煮込みものや鍋なども視野に入ってくる頃となります。そんな食と同様、日々の着るものにも季節的な変化が訪れスタイリングの幅も広がってくることでしょう。
さて、そういったわけで今回のメルマガはテクニカルスウェット「WEAVER」についてとなります。実に季節的にも重宝するアイテム群となっているわけで、フィーディ、トラック、クルーそしてパンツの4種が今季出ています。フーディとパンツに関しては、起毛っぽく柔らかいメッシュの裏地をつけた秋冬の仕様となっています。普通の生地とは違ってボリュームがないメッシュとはいえ、やはりあるとないとでは暖かさも、着た時のボリューム感も違います。そしてフーディに関しては少しボリュームがある方が見栄えがいいと言いますか、愛嬌が出て雰囲気のあるものに見えしっくりきます。逆にクルーやトラックになると、シルエットはすっきりとした方がクールに見えてきますので、秋冬ではありますがメッシュを抱かせることはせずに一重の状態で構成されています。大袈裟な表現となりますが、フーディの方は冬前であればライトアウター的な使い方もできるかと思います。
WEAVERは毎シーズンのリリースとなり、若干の仕様変更をしながらそのシーズン毎でCITERAのラインナップに彩りを与えてくれ、テクニカルスーツ同様に定番アイテムとしてすっかり定着し、たくさんの皆様にご愛用いただいている次第です。彩りといっても、毎度変わらずモノトーン系のカラバリとなるので華やかさに欠けるのは否めないところです。その代わりに、今季はトラックタイプを新たに仲間入りさせ、少しではあるのですがそちらが新鮮さを感じさせてくれています。
WEAVERの魅力というのは、光沢のある生地の質感とミニマルなデザインがよく合い、高級感のあるルックスを魅せてくれるところにあります。もちろんそこには質の良い輝きが魅力のファスナーが作用していることもあり、大人が着るに相応しい上品な仕上がりがその最大の魅力と思われます。どのアイテムもとてもシンプルなデザインで仕上がっていますが、それぞれのアイテムが持つ細かいディテールによって退屈で普通過ぎてしまわないところにも、飽きることなく毎シーズン楽しめる理由があると思っています。
素材自体はハリがありキックバックもしっかりあるのでストレッチ性を持ち、可動する箇所が伸びて変形することも抑えられています。スウェットによくある、所謂「ヒザやヒジがヌケる」という状態を起こしにくいことがスウェット類にとっての最大の魅力であり有難い機能でもあります。そして、生地の中間層にある空気によって保温性が確保され、快適なウェアとして質実共に頼れる底力のある存在となります。だからこそ、毎シーズンラインナップされ、ブランドの屋台骨としてもその存在は機能しています。派手さはないけれども、確実になくてはならないアイテムであります。
こちらのアイテムはセットアップでの着用をされる方も多いと思いますが、当然単体での使用ということもあるわけです。どちらがどうのということもなく、好みやその日の気分でのコーディネート次第ですが、個人的な好みとしてはセットアップでというよりも、スウェットパンツとシャツ、ニットを合わせ、そこにジャケットやコートを着るのも良いと思っています。そして、セットアップであればコートやジャケットを合わせるととても洒落た大人の装いに見えると思います。スウェットパンツのイメージというのはやはりどこか家着感が拭えないわけで、極力それを感じさせない合わせ方がよく思えます。
冬のニューヨークでよく見たのは、スニーカーにスウェットパンツ、そして仕立ての良さそうなウールのコート、頭には色の明るいニットキャップ、そんな着こなしが格好良く思え真似しようと思いました。そこに犬でも連れていたりするとなんともいい塩梅の佇まいとなるわけで、余裕のある大人の生活感が溢れてきます。真似をしたいところですが、犬は飼っていないので飼っている方はどうぞそういった格好をして、朝の街をコーヒー片手に愛犬と共に流してください。犬に関しての理想は、ピットブルやダルメシアン、ワイマラナーなど、毛足の短い中型犬や大型犬を狙えれば最高ですね。雑種でも全く問題なしですし、むしろそっちの方が良いかもしれません。少したっぷりとした柴犬もかわいいですね。冬と犬とWEAVERこれらの相性はとても良さそうです。