毎シーズン立ち上がり前にこういった導入的なメルマガを配信していますが、毎度思うことは「時間が経つのは速いな」と。歳を重ねれば分母が増えるので、1年分の時間感覚は当然速くなるわけですが、それにしても速すぎるだろう、と思うほど。しかし、学生の頃も夏休みは異常に速く過ぎてしまっていたので、自分にとって都合の良い、または充実した時間であればあるほど速く感じてしまう、ということなのでしょうね。ということは、あっという間にこの時期が来たということは、実に充実した時間を過ごしていたと思っていいわけである。そう思うと、非常に安心すると言いますか、幸せ者だなと改めて思うわけで、若い時に自分のしたいこと、するべきこと、しなければならないことなど、それらから目を背けずに向き合ってやってきたその結果としての充実した日々なわけです。もちろん、その時々はそんな「充実した」とか「幸せだ」なんてことは１mmも思わないわけで、苦しい時間の連続の様な気がします。振り返った時にようやく、ポジティブに思えるだけで実際はそうでもないのです。人生ってそういうものなのかな、と思います。
毎シーズン、全く新しいもの、ちょっとアレンジを加えたもの、引き続きリリースする定番的なものがあるわけですが、そのあたりの割合というのは、ブランドの運営方針や売れ行き、ブランドの今後の方向性などの兼ね合いのもとで決めているわけです。気まぐれにやっているわけではございません。もちろん1つや2つそういったアイテムもあったかも知れませんが（いや1つもないはず……。）、基本的にはそこそこいい歳をした大人たちが数名で話し合って着地させているわけです。今シーズンのアイテムもその様に厳選なる話し合いのもと出てきたものであり、自信を持ってお見せできるものたちであります。
基本的にガラッと変わることはないので、これまでの流れの中で多少は見慣れないものもあるかも知れませんが、こちらからすればどれも親しみやすいアイテムばかりかと思います。この時点では詳しいことはまだ言えないので、この様にぼんやりとした話ばかりとなり申し訳ないのですが、安心のできるものもありつつ、ちょっと冒険心が必要なものもあったりするかも知れませんね。蓋を開けてみたら、そうでもないかも知れませんが、どんなものだろう？という想像をここで見られるいくつかの画像から想像し楽しんで頂ければと思います。
今年の夏はとても暑かったわけですが、その暑さもこれから和らいでいくとはいえ、9月いっぱいはまだ暑さが続くらしいので、シーズンが始まってもすぐにそれらを着られるわけではありませんが、皆さんのタイミングで手に取って見て試していただきたいと思っています。セットアップでは襟もののジャケットやスポーティなものなどもありますし、軽めのニットに、新しいカーゴなどもあり、少ないバリエーションながらもバラエティに富んだ内容になっています。
ブランドを続けるというのはなかなか大変で、始めることもそれはそれは大変ですが、続けることの方がより大変の様に思えます。CITERAもこの秋冬で８年目に入るわけですが、気づけば８年といった具合で、これに関しては速かったのか、遅かったのかはイマイチわからないところです。残念ながら私は、「アイデアが溢れ出す枯れない泉」を持つ天才的な者ではないので、アイテムをデザインするのに相当な苦労が伴い、毎シーズン半泣き状態で身を削ってやっているわけですが、こういうことはあまり言うべきではないのでこれ以上言いませんが、とにかく辛い！。いや、ウソですよ、楽しいですよ。大変ではありますが、デザイン作業は楽しいです。もちろん頭が熱くなるほど苦労はしますが、ポンと出て来た時はとても嬉しくて楽しいものです。
そういった楽しさや嬉しさといったポジティブな感情は、アイテムに少なからず何らかの形で反映されていると思います。それが具体的に何であるかは正直わからないのですが、それが確実に宿っている様に思えます。とにかく、そんな嬉しくて楽しいというポジティブな感情が洋服を作っているわけで、日々身につけるものであればそういった良いエネルギーを帯びたものでなくてはならないと思います。誰も呪われたような負のエネルギーなんて身につけたくないですからね。極たまにそういったエネルギーをこすりつけてやりたくなる人もいなくもないですが……。まぁ、人間いろいろな人がいますし、常にハッピーな状態でいられるわけでもないので仕方ありませんね。それでもできるだけ笑顔で楽しく過ごしていたいと思うのが人間てやつです。といった訳で、今シーズンも皆様に良いエネルギーを持ったウェア類をお届けできればと思いながら、9月6日の立ち上がりまでチーム一丸となってもう少し作業を続けさせていただきますので、今しばらくお待ちください。