暑い夏にバックパックを背負うほどの勇気はない。なのでこの春夏ではトートタイプのものをリリースしました。とは言え、ここ数年の普段使いのバッグとなると、すっかりバックパックはスタメンから外れてしまっているのが正直なところ。気分の問題なのか、年齢の問題なのか。気分であればいずれまたバックパックを使いたい欲が湧き出てくるだろう。しかし年齢であれば、これは厄介というか、少し悲しいところである。もう自分にはバックパックが似合わない、という現実を受け入れはじめてしまった、ということである。しかし例外はあって、旅行時などは気にせず使えるのだ。普段となるとやはりトートタイプを無条件で選んでしまう。それは先に述べた「年齢的に」というやつなのだ。
どうもバックパックは子供っぽいイメージがある。子供っぽいというのは語弊があるか。遊びのイメージと言っておくのが正しいのかもしれない。そうであれば、やはり仕事に行く際にはバックパックは選ばないとなるのだ。であれば、そう思わずに選んでしまえるバックパックを作ればいいだけの話である。思った通りのイメージで出来上がればお目にかかれる時がくるであろうが、今はまだそれが納得できる形で具現化できるかは不明、と言っておきましょう。
さて、今回のメルマガはUNIVERSAL TOTEについて。こちらは90年代的にいうのならサンプリング手法となるわけで、アメリカの某アウトドアブランドが以前に作っていたものをデザインベースとして、ディテールや素材などの仕様をリッチな雰囲気にアップデートさせたものとなる。ちょうど僕ら世代が使いたくなる仕様に仕上げつつ、実際の使い心地もより良いものに昇華させた、といったところである。サイズ的には、日々の仕事で必要なものを的確に分けてしまえる様にコンパートメントを設けてあり、PCやそれ以外、細々したものなどそれぞれにあった収納場所が用意されている。一般的に社会人が持ち歩くものといえば、名刺、財布、スマホ(これはポケットか……)、ノートやメモ帳?、タブレット or PCとその周辺のもの(コードとか)。最低限がこの辺りとすれば、まだまだ容量に余裕はあるため、それぞれの生活スタイルによる違いはあれど、必要なものを収納できるスペースは十分にあるだろう。
見た目としては、外観にシボレザーが見えるだけでとても大人びて見えてくる。というか、全体の質感をリッチに見せてくれる。その上しっかりと形を保ってくれるという機能的な面もある。さらに質感をワンランク上げてもらうために鏡面仕上げが美しく、そして小気味よいなめらかな滑りのファスナー。やはりここが樹脂製のものだったりすると、アウトドアブランドやスポーツブランドの域を出ないので、こういったアレンジは必須である。そのファスナーを使ったフロントフェイスにあるポケットは、中のものが落ちてしまわない様、ストッパーパネルを設けてあるので安心して使える。こういったことはとても重要で、バッグからものが滑り落ちまくりだと、そんなバッグなど使いたくもなくなるものだ。いい歳をしてバッグからポロポロと何かを落としていては、その人の信用度もガタ落ちである。
そして次に大切なことといえば、バッグの中身が見えないことだ。昨今の個人情報保護の観点とは少し違うが、バッグの中身が見えてはスリなどを誘発する原因となってしまうし、電車などで人の目線を見ていると、人のバッグの中身を覗いている人はいるものだ。実に気味が悪い。スリなのかスケベ心の様なものなのか。いずれにしても嫌なものである。そんなわけで巾着タイプの上蓋をもうけてあるので安心して使っていただける。これでむやみに覗かれたり、こっそりと手を突っ込まれる心配もなくなるというわけだ。そういったことを無視して、なんでも雑に突っ込んだ時に、中身の雑さを人の目に触れさせない、という機能でもある。これを機能と言うのはどうかと思うが、まあこれも機能と言ってしまおう。