例年よりも暖かくなるのが早かった様で、東京では桜ももう満開のピークを迎え人の出もなかなかなもの。桜が咲き誇る頃になると大体気温が下がり雨も降り、散りゆく速度も速くなってしまうもの。花の命は儚いもので、空気の温度の変化と共にピンクに色づき出した街のあちこちに顔を上げ笑顔をもらい、これまでの寒い季節とのお別れを告げれば、あっという間にこの華やかな日々は過ぎてしまう。嬉しくも悲しい微妙な時期。まるで思春期の不安定さを今も毎年この時期に味わえる様でもあり、自分にもまだあの頃の感覚が残っていることを恥ずかしくも嬉しくもあったりで、春というのはなんともお騒がせな時期なのである。
そんな中、CITERAの春夏アイテムにおけるセットアップのアイテムは出揃い、あとは夏に向けたシャツやパンツ、それとバッグがもうすぐリリースというところ。このバッグも非常に楽しみである。
セットアップ。しかもジャケットタイプのセットアップ。2018年にAUTOBAHNを初めてリリースしてから、さまざまなタイプのものをリリースしてきまして、引き続き今季も新しいタイプや以前にリリースしたものを再度登場させたりし、この春は4タイプのものが出揃ったわけです。ジャケットだから仕事で、とか言うのはもう関係なく仕事だろうが何であろうが着たいから着る、というのでいいわけで、どこに出かけるでなくても上下で着こみ床でゴロゴロしたって良いのである。スタイルとしてこういうものを着ていたいから、それも快適な着心地でスウェットやシャツやニットなどと同じ感覚で着たい、ただそれだけだ。結果としてそれをテクニカルスーツと言っただけで、そういうカテゴリーがあるのかないのかは知らないしそんなことはどうでもよく、機能的な素材、パターン、ギミックなどを過剰にせず程よくミックスし今の時代に着たい形になったものがCITERAのセットアップなのである。
AUTOBAHNは相変わらず人気があり、いわゆる定番という形のものではないが「定番化」されれたと言っていいだろう、というのはCITERAの中での話であって、世間的には全く違う。こういったデザインのジャケットって実はない。結構、いや全くもって普通の何ていう事はないジャケットを機能系の素材を使って仕立て、今っぽく横に少し大きいスタイルで作ったものは見かけるが、CITERAのそれとは大きく違う。
もちろん、バリバリにデザインしギミック満載のものなども出すブランドもいくつかあるが、それはそれで土俵が違うので比較対象ではないだろう。CITERAの様に控えめなデザインであり、しっかりと個性もあるものが実はあまりない。そういうものっていうのは、世間ではなかなか受け入れられ難いこともあるし、作りにくいということもある。足し算しながら引き算をし、結果+-0で終わらせず、+3くらいにする。こういう数値で説明すると意味がない様に思えるが衣服における+3は頃合いの良いところだと思う。では、バリバリのデザインのブランドを数値で表すと何であるのか?言っておいて申し訳ないが私にもよく分からない。洋服自体を見比べてその違いを直接感じるしかない。
そうだ、ベストもありましたね。背面にポケットがあるので後ろ姿に少し遊びがあって、単体でも着やすい仕上げになっています。Tシャツだけでは心細い時に一緒に合わせていただきたいですね。
今季は他に、これまでとは少し違ってスタンドカラーのジャケットを用意してみた。これはジャケットというよりもカバーオールに近い上、外国の偉い人が着てそうとでもいうか、そんなジェントルな雰囲気漂うものであり、そこにリングボタンがどこか新鮮さとクールな表情を与えてくれている。セットアップでもいいのだが、様々なスタイルのパンツとも合わせていただくとより楽しめる。もちろんそれはどのジャケットにおいても言えることなので、どのジャケットでも、セットにこだわらず自分の既に持っているものと合わせて試してみて欲しい。
とにかく昨今の日本は暑いので、ベンチレーションを持つ新しいPASというモデルに、過去に出したHAFENという切替など持たずシンプルなスタイルのモデルも評判が良くほぼ即完売状態だったので、再リリースした次第です。切替があり派手目なものが良い方はPASをお選びいただいて、地味目なスタイルが良い方はHAFENをどうぞ。ということでこの2モデルを敢えて同じシーズンに投入した次第です。
AUTOBAHN、PAS 、XTC、HAFENとそれぞれ違いはありますので、それぞれのページで見ていただいて、もし気になる様でしたらトライアルサービスでお手元で試着していただけると嬉しいです。どれもCITERAとして自信を持っておすすめできるテクニカルスーツとなっています。