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Entries by CITERA


ウィンタースポーツと言うと少し、いや21世紀の今ともなれば相当古くさく思え、80年代バブル絶頂のスキーブームから90年代後半までは耳にした言葉である。この言葉を聞くと、ホイチョイプロダクションによる映画「私をスキーに連れってって」での、トヨタセリカに乗った原田知世の姉である原田貴和子による雪道でのドラテクなどを思い出してしまう筆者である。しかし、「ホイチョイプロダクション」という名前もすごいのである。本当なのか冗談なのかよくわからないプロダクション名。今もあるのだろうか?

名前と言えば、知り合いのそのまた知り合いの会社で「おっちょこちょい」という社名の会社があった。「あった」と書いたのは今ではもうその社名はない、ということだ。有限だったか株式だったかは忘れたが、電話をかければ「はい、◯◯会社おっちょこちょいでございます」と応対されるわけだ。 どれだけの間その社名を名乗っていたのかは不明だが、いつしか社名を変更していた様である。やはり「まずい」と思ったのだろう。それこそ、その社名にしたこと自体がおっちょこちょいなのである。





さて、どうでもいい話で肩を暖めたところで本題に入っていこうと思う。はっきり言って本題に入ったところでどうでもいいことを書き綴らせるのがこのメルマガの良いところ。おっちょこちょいではなく意図的だから可愛い気が無い。意図的、というとどこか聞こえが悪いので、大河の様に大きく蛇行しながら進む運びの文章が好きなのである。ゆっくり、なだらかに、そして滑らかに大蛇の様に勇ましく進む河は、雄大で見ているこちらを安心させる。しかし、そこにはその見た目とは正反対の忙しなく、ミツミツと密集する膨大な情報が詰め込まれている。地球上で営む動植物から、環境を維持するための毛細血管の様な役割の目に見えない生物全ての息吹である。

その中には、今回のメルマガで紹介するJKTとPANTSも組み込まれているのだ。その存在を例えて言うなら、広い砂浜の一粒の砂を形成するためのさらに小さな物質ほどの些細な物である。なので、今私たちが見ているこのメルマガは、顕微鏡で拡大している様なものであり、研究員並みのコアな部分を覗き見しているわけだ。止水ファスナーを大胆不敵に使ったジャケット。山岳用ガイドジャケットをモチーフに襟付きのジャケットにアレンジしたスタイル。街着として雨風を防ぎ、襟付きジャケットとしては少々ユニークなスタイルではあるが、ユニフォーム感を持ち何かのプロっぽさを醸し出している。さすがにこれで雪山に挑む人はいないし、そんな人がいたら止めたいくらいだが、街着としてのエクストリーム感とでも言おうか、勇敢で強靭なスタイルにも見えてくる。






セットインスリーブではなく、アウトドアスタイルの肩から袖まで続くパターンが、ラペルの意味とは正反対のリラックス&アクティブな印象で、実際の着心地も楽なものであり、中に厚手のニットやスウェットなどを着込んでもなんの問題もない。その辺りが非常に街着として有効なのである。街の中であっちこっちと動きながら、あっちの都市こっちの都市と移動しながら、そんな風に生きるのが楽しく、そしてそういった生き方にトレンド感まで付随している昨今では、こういった少々ユニークでも着る意味を持つウェアが、求められている様な気がする。選択肢は多い方がいい。新しく生まれるものがあれば、去っていくものもある。それは生きているもの全てに共通するわけで、抗っても無駄でありその摂理の中でいかにして人のためになり、役に立つかが最大の価値なのだと思う。





一体このスーツが現実的にどれだけの役に立つのかは分からないが、今この時この地球上に存在できていることが奇跡であり尊くもある。ド派手だったり、テクニカル過ぎる街仕様のファッションウェアとは真逆のポジションではあるが、その存在意義や価値は平等であり、さまざまな人の目に触れ、袖を通される機会を我らは与えられている。だからこそ、どんぶらこどんぶらこと河を流れて今あなたの目の前に、流れてついたのである。





数えられないほどの夥しい数の情報が目の前を通る現代。素通りされてしまうことが当たり前と言ってもいい中で、このメルマガを読まれているということが尊いことである。多々ある情報の中から拾われここまで読み進めていただけたことに感謝いたします。これらCITERAのウェアは、着る人に自由や経験をもたらし明日のあなたを作る手助けをするでしょう。少なくとも素っ裸で街を歩く、ということからは救ってくれるはずです。それだけは保証します。CITERAのウェアを持っていたとしても、それを着ずに素っ裸もしくは半裸で街を歩いたとすれば、それはあなたの”癖”であり自由であり、私たちの遠く及ばぬところの話であって、ただ暖かく見守ることしかできません。ですので、決してその様なことはされないことが良いかと思います。と助言をするのみであります。





ここまで真面目な顔して書いてきた冗談劇場もそろそろ終わりにしておこうと思います。最後までお付き合いいただきありがとうございました。製品自体は冗談ではありませんので、トライアルでも構いませんので、是非一度、お手元で実物に手で触れ袖を通してみてください。そうしていただければ、決して購入を決めなかったとしても、このメルマガ自体の馬鹿げた冗談も何か意味を持ち、質の良い冗談になることでしょう。朝晩の気温が低くなり始め、冬への入り口を感じる頃となりました。皆様どうか体調など崩さぬ様、ご自愛くださいませ。










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