PRODUCT STORY

Entries by CITERA

 

AUTOBAHNを初めてリリースしたのは2019年2月だったのですが、それから既に3年以上が経ち、さらに世の中も色々と様変わりし、もはや初めてリリースした頃とは違う価値観やライフスタイルが定着しつつある感じかと思います。

パンデミックによって起こる世の中の変化を、この目で見れたことそして体験したことは、この時代に生きる我々にとっては苦労を伴い大変なことかと思うのですが、個人的には良いのか悪いのかの判断はわきに置き、体験できたことは貴重な機会であった様に思えます。こういったことは、歴史の中でしか知ることのない(ペストやスペイン風邪の様に)ことであって、まさか自分が生きる世界において、しかも医療やテクノロジーが進化した現代でこんなにも混乱するとは、と想像すらしたことのない出来事なわけです。



 

そんな中でカジュアルなCITERAというウェアブランドが、オンラインのみという洋服屋としては不便極まりないスタイルを貫いた結果、功を奏した形になったわけです。怪我の功名とでもいいましょうか。AUTOBAHN自体はパンデミックより1年も前ですが、20年以降になり需要が伸び、こうして今回リリースしたAUTOBAHN KRAFTで5タイプ目のモデルとなるわけです。他にもスーツタイプのセットアップをリリースしていますが、このAUTOBAHNというモデルは、他のモデルとは少し違う様に思えまして、リリースをし続けることでブランドにとって何か良い影響を与えるのではないかと感じます。そういったこともあり、22SSシーズンのリリースがあったにも関わらず、生地を替えてリリースしたのです。




 

もちろん商業的なこともあるので、在庫がダブつけばリリースし続けることは断ち切れるわけですが、そんなリスクも踏まえつつも安定的に供給するアイテムであると思えます。

今回リリースしたモデルは、先シーズンよりも少しだけですが生地は厚めです。といっても、冬向けの分厚い生地ではないのでご注意を。要するにどのシーズンでも対応できる程度の生地感なわけです。


 

大きな変化はありませんが、これまでにリリースしてきたものとは生地の表情が違うので雰囲気は変わってきます。だからと言ってAUTOBAHNというモデルが持つ着たくなる、欲しくなる雰囲気は変わらないのです。それが安定的にリリースをする一番の理由なのかもしれません。作った本人でさえも、こうして何となくの感覚的なことでの判断となります。ただ、これは先に書いた様にパンデミック以前と以降の違いによるものかもしれません。パンデミックがなければ、AUTOBAHNをこうして立て続けにリリースしていなかったかもしれません。もちろん「これはあればあるだけ欲しい人が現れCITERAというブランドを知ってくれるきっかけになるアイテムかも」という希望的な意味も少なからずありますが、ただそれだけではない、ということをこのメルマガで伝えておきたかったのです。

 

「いつまでも、あると思うな親と金」なんて言いますけども、この親と金をCITERAとAUTOBAHNに置き換える様なことにはならない様にブランドとしての進め方、それぞれのアイテムの存在感など手を抜かずに考え抜かなければならないわけですし、物事は続ければ続けるほど難しくなるわけでもあるので、長く続くものがなぜ存在し続けるのかを勉強しながら、これまで通り根幹はブレる事なく進み続けたい次第です。

来月になれば、新しい商品が少しずつ季節に合わせて展開されていきます。そこにはこれまでの延長線上にあるものやそうでないもの、若干の仕様変更のものなど様々ですが、サイト周りも含め皆で試行錯誤し苦労を重ねた結果となっています。もちろんAUTOBAHNにも同様の時間や手間がかけられています。


 

毎シーズンテーマを決めそれに沿ったアイテムをリリースすることが、ウェアブランドとしては時流に合わせフレッシュでいられると思います。ただCITERAとしてはそれがしたいわけではありませんので、「従来通りのウェアブランド」的運営は行いません。今の所は……。幸いなことに、運営側にはこちらの思う良いブランドのスタンスを理解していただけているので、何となくでも他とは違うウェアブランドという雰囲気は持てているのかと思えます。アイテム自体もよく、他とは圧倒的に違う存在感を持つウェアブランドになれる様、これからも試行錯誤をしながら茨の道を歩み続けようと思います。

個人的なことですが、キャラクターとして何でも冷静な表情でサラッとこなしてしまう様に見られがちですが、決してそんなことはありません。そういったキャラクターの人間がデザインしたり考えを反映させたりしているので、少なからずCITERAもそう見える面もあるかもしれませんが、結構な茨の道を歩んでいるタイプです。でもあまりそういうのを全面に押し出そうと思っていないので、そう見られないのだとは思います。アピールが下手といいますか、あまり我を張ることを良いこととは思っていないので仕方ないですね。

AUTOBAHNはドイツの制限速度がない(区間的に)高速道路として有名ですし、KRAFTはドイツの有名な電子音楽グループKRAFTWERKからであり、どちらも唯一無二の存在であり、人を惹きつける力を持っています。そういったものに人は憧れを持つものです。


 

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