DIRECTOR’S JOURNAL

Entries by Naoki Ei, the Director/Designer of CITERA

STUDIO VOICE

2017.07.24

断捨離という言葉は好きではないし、それをするタイプでもない。
断捨離の反対には収集というものがあるのだけれど、どちらでもない。
ものが増える前に少しづつ処分するので断捨る必要がない。
最終的に「手ぶらで逝こう」と考えているから身軽でいることを常に意識している。
まあどうしたって最後はみな手ぶらなのだけれど。


育ての母親が異常な程にものを溜め込むタイプだったおかげで、
遺品整理に1週間地獄を味わった経験があるためか、身の回りはすっきりさせた状態で逝きたい。


そんなわけでスペースの変わらない本棚は入れ替わりが激しい。
久しぶりに手に取ったこの雑誌は9年前のものなので9年間ベンチ入りし、たまに登板という感じ。内容的に面白くて冒頭の坂本龍一の環境音・アンビエントとの距離感が読めるのはいい。想像するにアンビエント、チルアウトとは死後の世界なのではないか、と勝手に思っている。そんなことを考えながらブライアン・イーノを聴いていると、早く死にたいとは思わないが死ぬこともさえワクワクしてくる。