PRODUCT STORY

Entries by Naoki Ei, the Director/Designer of CITERA

STORY 第13回目はMALIBUシリーズ (BDU MALIBU SHIRTS / 6P MALIBU SHORTS)について。
BDUは"Battle Dressed Uniform" の略。
ということを知ったのは数年前のこと。
当たり前の様に 「BDUシャツ」とか「BDUジャケット」と言ってはいたが、 正直それが何の意味であるかを 考えたり調べたりすることはなかった。
その意味を知りたいことよりもこの形が異常なほど好きであり、 もうそれだけで十分だったのだろう。

好きすぎるのはいいのだけれど、 さすがに本物のミリタリーウェアを着るのは 年齢的になのか抵抗が出てきたので、 自然とCITERA で作ってみようと思った。
しかし、CITERA で作る以上、 快適性や都市での生活に合ったモノにしなければ 意味も面白みもない。
そしてBDUジャケットがかっこいいと思えるのは コットンで作られているからであって、 安易に化繊の機能素材で作っても魅力的になるとは思えない。
なぜなら、コットンで少々荒っぽく見えるからこそ格好いい、 と思っているのだから。
それを大人が着てもユルくなり過ぎず、 なおかつ快適であるからこそ 現代における"Battle Dressed Uniform" になるわけで、 それに見合った生地を作ってこそCITERA なのである。

通気性のあるあまい織り方なので、 風を通しながらも強い日差しからは身を守る。
室内では冷房の冷気を遮り、 糸と糸の間にある隙間が空気を溜め込むので、 寒い時期はアウターの下に着ることで しっかり暖をとることもできる。
年中活躍できるシーズンレスな優れものだ。

そしてこの生地でショーツも作ったのだが、 暑い夏にショーツ内を風が通り抜けることを想像してみて欲しい。
それはまるで 「MALIBUの海岸線をオープンカーで走っている爽快感」 と例えたくなるほどだ。
そんな想像をしていると、 東京の暑い夏にはついつい下着なしで外出したくなりそうだ。
もちろんオススメはしない。
昼間の強い日差しに後ろから照らされでもしたら、 透けて中が見えることはないが、 体のシルエットはわかる可能性がある。
どうしても下着をつけないで外出してみたいのなら、 夜間に限ってトライしてみるのもいいかもしれない。
あなたのショーツの中を夜風が走り去っていくのを感じるだろう。

その時、 「これがMALIBUの海岸線を オープンカーで走っている爽快感か…」 とあなたは思うに違いない。





BACK TO INDEX